オランダで生活していてありがたいことの一つがビールが美味しいこと。種類も本当に豊富でしかもお手頃。ビール好きにはたまらない環境です。
最近では日本のスーパーなどでも輸入したビールが比較的簡単に手に入るので、海外のブランドも徐々に知られて来てはいますが、やはりアサヒやキリン、サッポロなど日本の銘柄が一般的で根強い人気です。真夏に飲むキンキンに冷えたビールも良いですが、ビールの世界は実は奥が深く、味もそれぞれ個性的で様々。「とりあえずビール」の言葉だけでビールを語るのはもったいないです。
大のビール好きとして知られるオランダ人ですが、今回はオランダのスーパーでも気軽に買えるオススメのビールをいくつかご紹介していきたいと思います。
王道、ピルスナー部門
ピルスナーは淡色のビールで、きめ細かな泡、ホップの苦味とシャープな喉越しが特徴です。1842年にチェコで生まれ、日本人に一番馴染みのある種類がこちらです。
アルコール度数は3~5度ほど。
オランダ生まれのピルスナーも、世界的に有名な銘柄がいくつかあります。
Heineken(ハイネケン)
世界的に愛されているブランドで、知っている方も多いはずです。
1863年にオランダで誕生した歴史あるビール。麦芽100%、そしてポップが効いていて飲みやすく、日本のビールよりもさっぱりしているのでグビグビといけてしまいます。もっと苦味を感じたい方には少し物足りないかもしれませんが、ビールが苦手な方にもオススメできます。
Amstel(アムステル)
創業1870年。ブランド名は酵造所の近くを流れるアムステル運河に由来しています。日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、欧州を代表するブランドの一つでオランダでは定番のビールです。
ホップの香りが華やかで、ハイネケンに比べると少し苦味が効いています。
Grolsch(グローシュ)
こちらもオランダではポピュラーなブランド。
1615年に設立され、オランダのビールメーカーで最も古い歴史があり、正しい発音はオランダ語で「フロールシュ」。
スイングトップボトルが有名で、水は天然水のスプリングウォーターのみを使っています。麦芽の甘みと、程よい苦味でバランスのとれたビールです。若い人に人気があり、高級ビールとして認識されています…がオランダのスーパーではかなり安く手に入ります。
Brand(ブランド)
会社として設立されたのは1871年ですが、1340年からビール製造しています。
これまでご紹介した銘柄よりも若干ビターで少し苦味を感じますが、香りも豊かでコクがあります。ロゴやラベルのデザインも含め、個人的にはオランダで飲んだビールの中でも上位にランクインする好きなビールの一つです。
Bavaria(バーバリア)
ドイツのバイエルン州が由来で、「ドイツ風のビール」と言う意味だそう。
原料は大麦麦芽とホップのみで、ほんのりとした甘味を感じます。炭酸はそれほど強くなく、爽快感のあるさっぱりとしたテイストです。
口当たり滑らか、ホワイトビール部門
ヨーロッパではWeizen(ヴァイツェン)として知られる、小麦ビール。小麦を50%以上使っており苦味はとても少なく、キメ細やかで豊かな泡立ち。輪切りのレモンなどを入れると香りが引き立ちます。
Brand WEIZEN(ブランド・ヴァイツェン)
Brandシリーズのホワイドビール。少し白みがかった色が特徴で、口当たりはとてもスムース。値段はとてもお手ごろ。
Grolsch WEIZEN(グローシュ・ヴァイツェン)
Grolshシリーズのホワイトビール。ブランドのものよりも滑らかで、少しだけビターでほんのり酸味を感じる清涼感のあるテイスト。ピルスナーは苦手…という方にオススメです。
Hertog Yan Weizen(ヘルトック・ヤン ヴァイツェン)
王様のラベルが印象的なオランダ産ビール「Hertog Yan」は、小規模ながらWorld Beer Cup2014にて金賞を受賞した経験もある高品質のビールを提供する醸造所。ホワイトビールらしいすっきりとした飲みやすさの中にもコクを感じます。
ホワイトビールをきっかけにビール好きになったという話もよく聞くほど、ヴァイツェンはほとんど苦味を感じないまろやかなビールです。見かけたらぜひ試してみてください。
修道院が造るトラピストビール
ベルギーで古くから伝わるトラピスト会の修道院で造られるビール。イギリスのエールに近く高濃度の濃色ビールで、瓶の中でも後発酵が行われます。「CHIMAY(シメイ)」などの銘柄が代表的です。
La Trappe Dubbel(ラ・トラップ デュッベル)
ベルギーのイメージが強いですが、この「La Trappe」はトラピスト会から認定されているオランダ産のトラピストビールです。北ブラバント州にあるAbdij Koningshoevenと呼ばれる修道院で造られています。この銘柄の中でも、デュッベル(ダブル)と呼ばれるタイプは深い琥珀色と、ピルスナーよりも強くコクのある味わいが特徴です。甘みもほんのりと感じる見た目も美しいビールです。
いつか直接醸造所に足を運んでみたいものです。
はじめて聞いた?アビイビール部門
トラピストビールといえば修道院で生まれたビールとして有名ですが、アビイビールも似たような味わいを持ちます。醸造所を所有していたトラピスト派以外の修道院から、昔ながらのレシピ・醸造方法を受け継いで醸造しているビールです。アルコール度数は高めです。
Affligem BLONDE(アフリゲム ブロンド)
瓶の中では酵母と糖分により二次発酵が起こっています。そして、香りが強く、深みが増した炭酸豊かなビールへと変容し、残った酵母は瓶の底にたまります。
栓を抜いたあと、ボトルを持ち、静かにゆっくりとビール液の90%程度(ボディ)を大きいグラスに注ぎます。そして、ボトルを回すことで、ボトルの底に沈殿した酵母とともに残りの10%程度(ソウル)を撹拌し、小さいグラスに注ぎます。このようにすることで、味の違いを楽しむことができます。さらにはその後、ソウルをボディに加え一緒に楽しむこともできます。
栓を抜いたあと、ボトルを持ち、静かにゆっくりとビール液の90%程度をグラスに注ぎます。そして、ボトルを回し、ボトルの底に沈殿した酵母とともに残りの10%程度を撹拌してグラスに注ぎ足します。
まさに一味違ったビールの醍醐味を堪能できるはずです。
スイートなテイスト、フルーツビール部門
フルーツビールはいわばビールに果汁を添加したカクテルビールで、フルーティーな味わいや色合いを楽しめます。

ヒューガルデン本来の美味しさを壊さず、ベリーの甘みと酸味を感じられます。美しいルビー色をしており、アルコール度数も3%と少なく、お酒が苦手な方や女性にオススメです。

ちなみに綴りは少し違いますが、「bastard」は英語で「〇〇野郎」という意味です。もしかしたらそう行った意味も少し含んでいる遊び心のあるネーミングなのかもしれませんね。
大人なチェリー風味、クリークランビック部門

フルーツビールよりも少し大人な味わいです。
リンゴのお酒、サイダー部門
サイダーはリンゴを発酵させて造られるお酒。日本ではシードルという呼び名の方が一般的かもしれません。イギリスではかなりポピュラーで、パブなどでもよく見かけるお酒です。
APPLE BANDIT -CRISP APPLE(アップル・バンディット -クリスプ・アップル)
最近CMでもよく見かけるハイネケンがプロデュースするサイダー。
高品質のリンゴを丸ごと使った25%の濃縮果汁を使用しています。リンゴのフルーティーな味わいと爽やかでビターなリンゴの皮の風味を感じるフレッシュなアップルサイダーです。
スーパーでも1ユーロ以下で購入できるのも嬉しいポイント。
APPLE BANDIT -JUCY PEAR(アップル・バンディット -ジューシー・ペア)
リンゴの濃縮果汁25%、梨の濃縮果汁10%をミックスしたサイダー。リンゴの爽やかさに梨のまろやかさがプラスされていて、ノーマルなアップルサイダーよりも濃厚な味わいです。
ビールの世界は知れば知るほど奥が深く、ご紹介していない銘柄のビールもまだまだ数え切れませんが、今回ご紹介したビールは、どれもオランダのAlbert Heijn(アルバート・ハイン)やJUMBO(ジャンボ)といったどこにでもあるスーパーで気軽に購入できるものです。しかもほとんどのビールが1ユーロ前後という非常にリーズナブルなお値段。いろんな銘柄のビールをテイスティングするのも楽しいですね。
日本でも海外ブランドのビールを気軽に味わえるようになりましたが、あまり見かけないような珍しい銘柄もヨーロッパにはまだまだ沢山存在するので、ビール好きな友達や家族のお土産にも喜ばれるかもしれませんね。
ダブリンで飲むギネスは格別。という話はよく聞きますが、ドラフト、缶・瓶など種類を問わず生産地で飲むビールと長い時間かけて輸送されてきたビールとでは少し味が違うような気がします。日本でハイネケンなどの銘柄を飲んだことはあっても、そのビールの生まれ故郷の味を一度味わってみるのも良いですよ。オランダを訪れた際はぜひ、個性豊かなビールたちをこれでもかと堪能してみてください。
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