今回ご紹介するのはノルウェー出身の若手ストリートアーティスト「MARTIN WHATSON(マーティン・ワトソン)」です。
前回ご紹介した「DOLK(ドルク)」などと比べると、年齢的にもまだ若いですが、人気、実力ともにメキメキと力を付けてきているアーティストです。過去には日本でもミューラル(壁画)の制作やエキシビジョンなどを開催したことも。現在は様々なストリートアートイベントにも引っ張りだこのアーティスト、マーティン・ワトソンについてお伝えしていきたいと思います。
カラフルで目を引くMARTIN WHATSON作品
マーティン・ワトソンの作品の特徴は、何と言ってもステンシルとカラフルなタギングです。人間や動物などのイメージをペイントするときはステンシルを使用し、その上から独特のカラフルなタギングを施します。
このモノクロのステンシルとカラフルなタギングのコントラストが彼の作品の魅力でしょう。街中でこれを見ればすぐに彼の作品だとわかるはず。ストリートアートでありながら、ノルウェーのアーティストらしいポップでどこか品のある作風は多くのファンを魅了し続けています。
こんな作品が建物に描かれていたら、街も華やかになりますね。
また、彼にしか出来ないこのポップでカラフルなタギングは、他のアーティストとの相性も抜群で、これまでに多くのコラボレーション作品を残してきました。その様子は後ほどご紹介します。
MARTIN WHATSONのプロフィール
マーティン・ワトソンは1984年生まれ、オスロにある学校「Westerdals School of Communication」にてアートとデザインを学びました。この頃から、ステンシルやアーバンアートシーンの魅力に惹かれるようになります。
そして、2004年から本格的にステンシル作品の制作をスタート。
ストリートアーティストとしてデビューしてからこれまでに、ノルウェー国内のみならず、パリ、ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルス、東京などの世界各都市で、個展やグループ展に参加してきました。その実力は同郷のスーパースターであるドルクが認めるほどです。
彼は常に人々、街並み、古い建物、ポスター、壊れかけた壁など、日常生活の中に紛れ込んでいる風景からインスピレーションを受けています。
当初は政治的なメッセージをメインに作品に取り入れていましたが、最近ではよりグラフィティなどのストリートのエッセンスを込めた作品を制作するようになってきています。
また、「Jose Parla(ホセ・パルラ) 」や「Cy Twombly(サイ・トゥオンブリー)」といったアーティストたちからも強く影響を受けており、彼のタギングスタイルの起源とも言えるでしょう。
これまでコラボレーションしてきたアーティスト
前述にもあるように、マーティンはこれまで数々のストリートアーティストとコラボレーション作品を生み出してきました。どんなアーティストとでもマッチするのが彼の作風の大きな強みの一つです。
「Ernest Zacharevic」…
「ICY & SOT」…
「SNIK」…
「Pure Evil」…
現在人気急上昇中の「Sandra Chevrier」や
日本人アーティスト「Roamcouch」とのコラボまで。
本当に数々のアーティストと作品を残してきましたが、お互いの作風を壊すことなく上手く自分の特徴を作品に落とし込んでいます。マーティンが東京滞在時に、幸運にも彼の手伝いをする機会があったのですが、気さくでかなりのナイスガイでした。彼のオープンな性格もアーティスト達から慕われる魅力の一つかもしれませんね。
まだまだ成長中のアーティスト「Martin Whatson」のこれからの活躍が楽しみです。引き続き注目して彼の活動を追っていきたいと思います。
ノルウェー出身アーティスト「DOLK(ドルク)」についての記事はこちら↓

コメント