プロサッカー選手も例外なし!オランダで必要な労働許可について

2014年12月、オランダの最高行政裁判所が100年以上前の「日蘭通商航海条約」をもとに、日本国籍保有者は滞在許可さえあれば、労働許可がなくても働くことが認められました。
この条約では最恵国待遇が定められており、日本以外の国とオランダの間で有利な内容の条約がある場合、それが日本人にも適用されるというもの。そして、オランダとスイス間で結ばれた、相手国での自由な滞在を相互に保障した条約をもとに、最恵国待遇として日本人もスイス人同様にオランダで労働許可なく就労が可能となりました。

しかし、再び制度が改正され、2017年1月1日からは日本人がオランダの企業などで働くには労働許可が必要となっています。(個人事業主はこれまで同様、滞在許可さえあれば問題なく活動することができます。)

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サッカー選手も企業(クラブ)に雇われている会社員

オランダの1部リーグ、エールディヴィジはサッカーファンにはお馴染みのアヤックス、PSV、フェイエノールトといった名門クラブが存在します。選手育成にも定評のあるオランダからは、数々のスター選手が誕生しました。

夢のある職業とはいえ、上記の法律はプロサッカー選手にも当然適用されます。サッカー選手もクラブという企業に雇用されている社員だからです。オランダでの労働許可が日本人選手には不要となったニュースは、サッカー業界でも話題となりました。

それ以前、オランダリーグでは自国の選手の雇用を守るため、日本人などのEU圏外の選手には平均年俸より1.5倍の給与を支払わなければいけませんでした。
例えばこの場合、同じスキルを持つ人材なら、外国人よりも賃金が安い自国の人を雇いますよね。外国人でもそれ以上のスキルがある人には、高い給料(平均の1.5倍以上)を出してでも雇いますという訳です。
日本人選手が移籍するためには、クラブは最低でも約40~45万ユーロ(約5000〜5500万円)もの年俸を負担しなければならず、必然的に日本代表選手ほどのレベルでないと契約は難しい状況でした。オランダの名門クラブ、フェイエノールトで活躍していた小野伸二や、VVVフェンロでプレーした現日本代表の本田圭佑、吉田麻也といった選手たちがその例です。

しかし、2014年12月以降、オランダサッカー協会は「日蘭通商航海条約」に基づいて日本人選手は労働許可なく自由にオランダリーグでプレーできると発表し、これによって太田宏介(現 FC東京)がフィテッセに、小林祐希がSCヘーレンフェーン、ハーフナー・マイクがADOデン・ハーグ、などへ移籍しています。
この条約によって日本人選手のオランダリーグ移籍の壁はかなり低くなり、ヨーロッパ挑戦への入り口としても期待されました。また、オランダのクラブにとってもリスクが少なく選手を獲得できるメリットがあり、先行投資として日本の若手選手に注目するクラブも出てきました。ガンバ大阪でプレーする堂安律もその一人で、実際に名門 PSVアイントホーフェンからオファーがあったそうです。

しかし、2016年6月、オランダとスイス間の条約の解釈が変更され、2017年1月1日から、日本人選手がオランダのクラブに移籍するには再び労働許可が必要となりました。これによって最低年俸の規定が復活し、オランダリーグ移籍は難しくなってしまいました。
オランダのサッカーは若手育成や戦術面などのレベルが高いことで知られています。若手選手が成長するためにはとても整った環境なので、今回の決定は非常に残念ですね。
今後、労働許可に関する内容も、再び変更される可能性もなくはないかもしれません。サッカー選手に限らず、日本人がヨーロッパの地で活躍できる環境が増えていってほしいものです。

2017年3月15日からは、いよいよオランダ総選挙が開催されます。この結果によっては移民に対する風当たりが強くなってしまうのかどうか。オランダで暮らす日本人を含めた移民の人々にとっては非常に気になるところですね…

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