ストリートアーティスト vol.4「INVADER(インベーダー)」とは

さて、今回ご紹介するのはフランス人ストリートアーティスト「Invader(インベーダー)」です。みなさんご存知のアーケードゲーム「スペース・インベーダー」のキャラクターをモチーフにした作品をパリなど世界各地の都市に数多く残しています。もしかしたら日本でも見たことがある人もいるかもしれませんね。
これまでの記事でも何度か登場したインベーダーですが、今回はより掘り下げてお伝えしていきたいと思います。

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レトロゲームを思い出すどこか懐かしいINVADERの作品

インベーダーの作風の特徴は何と言っても70〜80年代のレトロゲームを連想させる8ビットのキャラクター。その中でも代表的なのが、1978年に誕生したアーケードゲーム「スペース・インベーダー」のキャラクターをセラミックのタイルで作り上げた作品です。

これまでストリートアートではタギングやステンシルなどのスプレーペイントやステッカーを使用することがメジャーでしたが、彼のこのスタイルは唯一無二。
ちなみにどうやって作品を貼り付けているかというと、その方法は実に単純で強力な接着剤でしっかりとくっつけるだけ。かなり大胆でクレームも出そうですが、可愛らしいキャラクターだけになんだか許してしまいそう…

しかし、むやみやたらに貼り付けていくわけではなく、その土地をしっかりとリサーチし、その国・場所ならではの作品を残していくのも特徴です。

ベルギーのブリュッセルでは観光名所のしょんべん小僧をモチーフにしたり、ユニークなイメージを選んでいきます。少し見辛いかもしれませんが、よーく見ると発見できるはず。

ニューヨークではアメリカンな巨大ピザのイメージを貼り付けていったりと、バリエーションも豊富です。

これまでパリを中心に世界33カ国、66以上の都市に作品を残しており、大きな都市ではほぼ間違いなく彼の作品を見つけることができるでしょう。

Invasion(侵略)」と呼ばれるその活動の軌跡を納めた写真集もいくつか出版しています。また、侵略者たちを探すスマートフォンのアプリなども開発されており、彼の作品を探し求めて街を散策するストリートアートファンも数多くいます。これまで侵略してきた都市はホームページで見ることができるので、チェックしてみてくださいね。

INVADER WEBSITE

彼がストリートに作品を残す理由の一つとして、「誰しもがギャラリーや美術館に足を運べるわけではないから、街中に作品を残すことによって一般の人々にも日常的にアートを楽しんでほしい」と挙げています。
公共の場に違法でなんて…と思う人もいるかもしれませんが、彼のポップで憎めない作品を見れば少し納得していただけるのではないでしょうか。

また、スペース・インベーダーの他には、マリオなんかも登場します。ファミコン世代にはかなりツボです。

また、セラミックタイル以外にも「Rubikcubism」と名付けた、ルービックキューブを素材として使ったり、QRコードを使用したモザイク作品なども制作しています。インベーダーは、8ビットのキャラクターやモチーフをストリートアートに取り入れたパイオニア的な存在で、アーティストたちに大きな影響を与えました。

INVADERのプロフィール

1969年生まれ。実名は公表していませんが、350年以上の歴史を持つパリの国立美術学校 Ecole des Beaux-Arts(エコール・デ・ボザール)を卒業しています。しかし、両親すら彼が何をしているかあまり知らないようです。
また、映画「Exit Through The Gift Shop」にも出演したインベーダーですが、Mr.Brainwash(ミスターブレインウォッシュ)の従兄弟(いとこ)というのも今や有名ですね。

前述にもあるように、彼の作品は1970〜80年代のビデオゲームから強い影響を受けています。ピクセルで構成された8ビットのビジュアルが、セラミックタイルの特性とマッチしていることに気づきいたのが制作のきっかけでした。また、丈夫で長持ちするという点も雨風にさらされるストリートに作品を長く残すためには重要なポイントでした。
そして、1990年代の中頃から街中に作品を残すようになり、1996年に「Invasion(侵略)」というプロジェクトを本格的にスタートしていきます。

そして、1998年。侵略の第一波の標的となったのが、彼の故郷でもあるパリでした。その後立て続けにフランスの31都市に作品を残していきます。

さらに、彼の侵略はフランス国内のみならず、ニューヨークに5回、

香港に3回。

その他にもロサンゼルス、ロンドン、アムステルダム、ローマ、ベルリン、バルセロナ、東京などなど止まるところを知りません。

あのロサンゼルスにあるお馴染みの「HOLLYWOOD」の看板にも、こっそり残してます。非常に小さいですが、目を凝らせば「W」の横にあるのがわかるはずです…

また、2011年には1000個ものインスタレーション作品を展示する「1000」というタイトルのエキシビジョンをギャラリー「La Generale」にて開催しました。ストリートでの活動だけでなく、作品販売などアーティストとしての生業もしっかり行なっています。
2015年のSotheby’sのオークションでは25万ドル(約2,800万円)の値を付けるなど、年々彼の作品に対する評価は上がっています。

2011年までに、なんと66都市に2692の作品を残し、その制作に使用したセラミックタイルの数は150万個にもなるそうです。その中でも、2000年に香港で行った第三波の侵略が、これまでの「Invasion」で最も成功したプロジェクトの一つだったと彼は話しています。

ただ、街中の建物などに勝手に作品を残していく行為はもちろん犯罪で、人通りの少ない時間帯に活動するとはいえ、捕まるリスクも当然あります。これまでもニューヨーク、ロサンゼルス、香港などで警察に逮捕されたことも。すぐに釈放されていますが、何度も懲りずにやるのはアーティスト魂というものでしょうか。そういった危険もストリートアートには付き物とはいえ、くれぐれも皆さんはマネしないでくださいね。

ちなみに、彼がこれまで世界各都市で残してきた作品の約15%が建物の所有者に撤去されたり、彼のファンに持ち去られるなどして、すでに消えてしまったそうです。

日本でも見ることができるINVADER作品

インベーダーは日本にも何度か足を運んでおり、特に渋谷など東京エリアを中心に彼の作品を見つけることができます。

渋谷、原宿、麻布十番、代官山など、もしかしたら彼の作品を見かけたことがあるのではないでしょうか。

もし探してみたいけど場所がわからないという方にも朗報が。インベーダーの作品がある場所をまとめたマップがあるので、こちらを参考に見つけてみてはいかがでしょうか。

TOKYO INVADER MAP

また、発見したインベーダーたちを撮影してポイントを貯めていく「FlashInvaders」というスマートフォンの無料アプリまで開発しています。レトロゲームから影響を受けているだけあり、こういった活動も楽しんでやっている感じがしますね。

FlashInvadersアプリを使って、ハンティングを楽しんでみてくださいね。
発見した時はつい嬉しくなってしまうはずです。
いつも私たちを楽しませてくれるストリートアーティスト「Invader(インベーダー)」の今後の活動にも目が離せませんね。

インベーダー作品は Artsyという大手アート販売サイトからもご覧いただけます。作品のコレクションを考えている方、ご興味のある方は併せてチェックしてみてくださいね。

ARTSY WEBSITE

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