ストリートアーティスト vol.3「D*FACE(ディーフェイス)」とは

今回ご紹介するのは、ロンドンをベースに活動するストリートアーティスト「D*Face(ディーフェイス)」です。アメコミのようなポップなイメージと、オリジナル作品やシルクスクリーンプリント、ミューラル(壁画)で見られるその確かなクオリティは、多くのストリートアートファンを惹きつけています。

前回紹介した、彼の知人でもある「Shepard Fairey(シェパード・フェアリー)」のスタイルからも非常に影響を受けています。また、自身でも「Stolen Space Gallery」というギャラリーを持ち、定期的に作品を発表しているだけでなく、自分以外のストリートアーティストたちの育成にも力を入れています。そんなアーティストの兄貴的存在の「D*Face(ディー・フェイス)」についてお伝えしていきたいと思います。

D*FACEのプロフィール

本名は「Dean Stockton(ディーン・ストックトン)」。ステンシル、スプレー、ポスター、ステッカーを作品やミューラルに取り入れるなどマルチメディアなストリートアーティスト。

ロンドンで生まれ育ったD*Faceは小さい頃からグラフィティに興味を持ちます。グラフィティ、ブレイクダンス、ヒップホップカルチャーなどにフォーカスした作品で有名なアメリカ人写真家「Henry Chalfant(ヘンリー・シャルファン)」が、ニューヨークのグラフィティーシーンの様子を記録した映像作品から大きな影響を受けます。

こちらがそのヘンリー・シャルファン

そして、10代の頃からスケートボードなどのストリートカルチャーに惹かれるようになり、雑誌やスケートデッキに描かれるグラフィックに興味を持つようになります。
高校卒業後はロンドンのデザインカレッジにてイラストレーションやデザインを学び、大学卒業後はフリーランスのデザイナーとして働きながら、同時進行でストリートアーティストとしても作品を制作していました。

しかし、次第に彼の作品はヒップホップ、パンクミュージック、アメコミやシェパード・フェアリーの「Obey Giant」と言われるアートキャンペーンからインスパイアされるようになり、グラフィティの世界の虜になっていきます。
そして、ディーフェイスはデザイナーではなくアーティストとしての道を歩んでいくことを決意します。

彼のアイコンの一つがこの「D*Dog」。色々な作品に数多く登場するキャラクターで、このD*Dogを見ればディーフェイスの作品と一目でわかるはず。ミューラルからオリジナル作品まで常に欠かせない存在で、初期の作品からずっと使用されています。

ロンドンに「Stolen Space Gallery」をオープン

ディーフェイスはロンドンで初のストリートアートにフォーカスしたコンテンポラリーアートギャラリー「Outside Institute」のオーナー兼ギャラリストとしても活動していましたが、2005年に自身の作品発表の場と、自分以外のアーティストが自由に展示を開催できるスペースを持つため、「Stolen Space Gallery」と新たに名付け、場所もイーストロンドンのBrick Lane(ブリックレーン)へと移します。

そして、2006年10月に自身初の大きな個展となる「Death & Glory」を同ギャラリーで開催し、大盛況を博します。

2007年にはイギリス南部の都市 Brighton(ブライトン)にて「Eyecons」という個展を開催。ここでも作品は飛ぶように売れ、これまた成功を納めます。

さらに2010年には歌手 「Christina Aguilera(クリスティーナ・アギレラ)」のアルバムアートワークを手掛けます。

その後も、ニューヨーク、LAや香港のギャラリー、スペインの美術館でのソロショーなど世界各国で精力的にアーティスト活動を続けていきます。

もちろんクオリティの高い巨大なミューラルも各地で数多く描いていきます。

また、日本にも来日し、いくつか作品を残しています。残念ながら作品は消されてしまい今では見ることができません。ファンとしては悲しいですが、これもストリートアートの定めですね…

ディーフェイスが描くミューラルは非常に大きなものが多く、一人で仕上げるとなると途方もなく時間がかかります。そのため、基本的にはもう一人のパートナーと一緒に制作しています。

さらに巨大なものになると数人のチームで行う事も。このサイズのミューラルを日本で描くことはほぼ不可能に近いですね。

最近の活動で言えば、2016年に手掛けた「Blink-182」のアルバムカバーデザイン。ディーフェイスらしいテイストが盛り込まれた良いジャケットです。

また、前述にもあるようにシェパード・フェアリーから大きな影響を受けている彼は、ベアブリックなどのフィギュアを販売する日本のホビー会社「メディコム・トイ」のブランドの一つ「Sync.」のファッション関連プロダクトのデザインを手掛けるなど、ジャンルを越えて幅広く活動しています。

現在もStolen Space Galleryでは、シェパード・フェアリー、The London Police、Ben Eine、C215、ROAなどの有名アーティストのほか、HaroshiやUsgrowなどの日本人や若手の実力派アーティストなどを積極的に紹介するなど、ストリートアートの発展にも力を注いでいます。ロンドンを訪れた際はぜひ彼のギャラリーにも足を運んでみてくださいね。

画廊:Stolen Space Gallery
営業時間:11:00-19:00(火-金曜)11:00-18:00(土-日曜)
入場料:なし
住所:17 Osborn Street, London, E1 6TD

最寄り駅:Aldgate East Station, Whitechapel, Liverpool  Street
ホームページ:www.stolenspace.com

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