世界的に有名なオランダ出身の芸術家 vol.3:狂気の天才画家「フィンセント・ファン・ゴッホ」

オランダ出身の芸術家の中で最も有名な人物が「ゴッホ」でしょう。彼が悲劇の画家と言われる所以は彼の辿ってきた人生そのもの。心の病などの私生活の問題はもちろん、生前に売れた絵はわずか1枚のみとも言われています。そんなゴッホがなぜポスト印象派を代表する画家として評価されるようになったのか、知らない方も多いのではないでしょうか。彼の人生を一回で説明するととてつもなく長くなってしまうので、かいつまんでご紹介したいと思います。

画家としての活動はわずか2年!?

本名は「フィンセント・ウィレム・ファン・ゴッホ(Vincent Willem Van Gogh)」。日本で浸透している「ゴッホ」という呼び方は実は間違いで、オランダ語では「ファン」も苗字の一部なので「ファン・ゴッホ」が正しい呼び名です。

1853年、オランダ南部にあるズンデルトで生を受け、1890年に自ら命を絶つまで、油絵だけでも860点もの作品を残していますが、実は画家として活動を続けていたのは1880年からわずか10年だけです。しかも現在我々が知っているようなゴッホの有名な作品は、1888年にアルルに移り住んで1890年に亡くなるまでに描き上げたものがほとんどです。実質その2〜3年間が彼の画家人生と言っても言い過ぎではないかもしれません。

画家となる前は画商に勤め、ロンドンやパリなどで働きますがすぐに解雇されてしまいます。その後、イギリスで教師になったり、オランダの書店で働くなどしましたが、それも長くは続きませんでした。また、牧師であった父の影響もあり、聖職者として活動することを目指していましたが、その過程でついに画家になることを決意します。それから弟であるテオドルトスのサポートを受けながら、様々な人生を経て制作を続けていくことになります。

生涯で売れた絵はたったの一枚「赤い葡萄畑」だけ

ゴッホが南フランスのアルルでゴーギャンとの共同生活を始めたのが1888年10月のこと。この頃に描き上げた作品がブドウ畑の収穫の様子を描いた「赤い葡萄畑」です。しかし、性格や作品に対する思考の不一致から、同年12月にはゴーギャンとの生活はすぐに破綻してしまいます。その後、ゴッホは自らの耳を切り落とす事件を起こすなど、心の病に苦しめられました。それでも精神病院に入院する傍ら、彼は作品を作り続けました。

そして、1890年1月にベルギーのブリュッセルで開催された「20人展」で展示された「ひまわり」など6点は高い評価を得ました。この頃初めてアルルで描いた作品「赤い葡萄畑」に買い手がつくなど、次第にゴッホの作品は世間から評価を集めるようになりました。しかし、同年の7月、拳銃で自らの命を絶ち、37歳でその生涯を終えることとなります。

そしてこちらが1888年11月にアルルで描いた作品、「赤い葡萄畑」です。ゴーギャンも同じアルルでの景色を題材とした「ぶどうの収穫 人間の悲哀」という作品を残しています。

同じ場所にいても、全く違う視点と感覚でその景色を捉えられていることがわかります。お互いの性格が合わないというのもなんとなく納得できますね。ただ、共同生活こそ上手くはいきませんでしたが、ゴーギャンはゴッホのことを画家としてとても評価していたようです。

アルル時代に描き上げた名作たち

画家としてはとても短い生涯でしたが、アルルに移り住んでから、ゴッホは数々の名作を残しています。その名作たちを少しご紹介します。

「アルルの跳ね橋」(油彩)1888年3月

「ひまわり」(油彩)1888年8月

「夜のカフェテラス」(油彩)1888年9月

「ローヌ川の星月夜」(油彩)1888年9月 

「アルルの寝室」(油彩)1888年10月

 

どれもお馴染みの作品ばかりですね。南フランスの美しい風景と生活の様子がゴッホ独特の力強いタッチで伝わってくるようです。
1900年頃から、ゴッホの作品価格は美術マーケットの中でどんどんと高騰し始めるようになり、彼の名は一般市民にも広く知れ渡るようになりました。第二次世界大戦以降は、ゴッホのみならず、近代絵画の再評価とオークションハウスの台頭により絵画の価格が急激に上昇していきました。絵画が投機の対象になるという資本主義の影響も大きいですが、生前は苦しみの中で生きてきたゴッホだからこそ、作品の背景にある人生も含め、高い評価を今日まで受けているのかもしれませんね。

アムステルダムではそんなゴッホの作品が数多く展示される「Van Goh Museum(ゴッホ美術館)」もあるので、彼の世界を堪能しにぜひ足を運んでみてくださいね。

「Van Goh Museum(ゴッホ美術館)」
入場料:
一般 – 17ユーロ
17歳以下 – 無料
公開時間:9:00〜17:00(月〜木、土〜日曜)9:00〜22:00(金曜)
住所:Museumplein 6, 1071 DJ Amsterdam
ホームページ:www.vangoghmuseum.nl

 

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